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2020.01.22
フロロ君の化学講座①

始まりました!第一回フロロ君の化学講座!
今日はフロロケーブルの由来にもなったフッ素についてお話をしたいと思います。

まずフッ素とはどんなものか知っていますか。

【フッ素(Fluorine)元素記号 F 原子番号 9】

原子記号

フッ素はハロゲンの一つでもあり、非金属でもあります。
フッ素原子はあらゆる元素と結合しやすい性質を持っていて、特に炭素原子Cと最も強固な結合(C-F結合)を作ります。
それがフッ素樹脂と言われるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)となります。
C-F結合されるとフッ素化合物の様々な特性を持ちますが、それは原子間の結合力の高さが起因しています。

C-F結合の特徴

 

フライパンみなさんもよく知っているフライパン。
表面に落ちた水滴や油をはじいているのを見たことないですか。
あれはフライパンにフッ素樹脂をコーティングしているため、起こっている現象なんです。
フッ素樹脂の非粘着性・撥水性の特性のおかげで汚れにくい焦げ付きにくいフライパンがあるのです。
使ったことある人もいると思うけど、すごい便利だよね。

また高温に耐えられる耐熱性と薬品に強い耐薬品性があります。そのため、薬品タンクのパッキンやコーティング剤としても使用されているんです。

炭素とフッ素の原子核のそばに結合電子が強くひきつけられているため、外部の電場の影響による結合電子の不安定がなくなり、フッ素素材は電子の流れである電流が通りにくくなるため、絶縁性が高くなります。
また物質を破壊する太陽光の紫外線エネルギーより大きいため、太陽光により切断されることもなく、屋外で長時間使用しても特性の低下が認められません(耐候性)。
だからこそ、フッ素樹脂はケーブルのコーティング剤として使われていて、絶縁性が高く、耐熱・耐候性に優れているため、電線に使用するには最適な物質ということなんです。

 

ただ・・・
すごく良い電線・ケーブルではあるんだけど、すごく高いんだよね。
だから良いものだとみんなわかっていてもなかなか普及しないんだよね。
ちなみにみんなも知っている飛行機や自動車のエンジン回りにはフッ素コーティングされた電線が使われています。
でも家の中にあるコンセント等のケーブル線にはビニールが使われていて、フッ素ケーブルと比べると劣化しやすいものになっているんです。
フッ素ケーブルがどんだけ優れていてもみんなにもっと知ってもらわないと普及しない…

だからこそ世の中にフッ素ケーブルが普及してくれることを願い、【フロロケーブル】と名づけました。
もっとみんなに興味を持ってもらえるように僕も頑張ります。

今日はここまで!!
次は何をお話ししようかな。